【スプリングセミナー2026】「好き」が原動力。HAN-KUN(湘南乃風)さんが語る、音楽業界で「ジャンルを守る」仕事とは?

イベント
特別授業
東京校
高等部
【3年制・高等部】音楽総合コース
専門部
【3年制・専門部】音楽総合コース
【2年制・専門部】音楽ビジネス専攻
【2年制・専門部】トラックメイク&プロデュース専攻
【2年制・専門部】パフォーマンス専攻
【1年制・専門部】DTMコース
大学部
【4年制・大学部】音楽総合コース
キャリア
【キャリアカレッジ】サウンドクリエイターコース

音楽を仕事にするのに必要なこと、そして「レゲエ」というジャンルを守るお仕事について、余すことなくうかがいます。
また、今回のセミナー参加者は、 入試の一次審査が免除になるという特典つきです。

「集まってくれた皆さん、自分自身に大きな拍手を!」とご挨拶するHAN-KUNさん。

【1. 音楽を仕事にするまでの軌跡】
MCを務めるのは、TikTokで人気のMC TAKAさん。

――HAN-KUNさんは日本を代表するレゲエアーティストですが、そもそも音楽を始めるキッカケは?
HAN-KUNさん「もともとはヒップホップを踊っていましたが、気づいたら聴く音楽がレゲエになっていたんです。キッカケは、友達の彼女が車の中でかけた手製のミックス・テープ。BUJU BANTONの『UNTOLD STORIES』が流れてきて、『レゲエっていうんだよ』と教えてもらいました。ジャマイカ出身のレゲエアーティストの他に、日本人アーティストも入っていて、めちゃくちゃ刺さったんです。そのとき、レゲエって、音にのせたリスナーとの会話なんだと思いました」

その後、7インチレコードのB面(カラオケ)を流しながら、歌詞を書き始めました。
また、当時はカラオケにレゲエ曲が収録されておらず、既存曲の歌詞を無視して歌を練習したそう。


――デビューするまでの軌跡もおうかがいしたいです。
「メジャーデビューする前、何もうまくいかないときがありました。一人で悩んでいましたし、『戦い』でしたね。呼ばれていないイベントにも顔を出させてもらい、会場設営を手伝いマイク握らせてもらいました。いまもターバンを巻いているんですけど、イベントで自己紹介してもなかなか覚えてもらえなくて。あるときにファッション感覚で巻いて行ったら『ターバンのやつだ』と認識してもらえるようになりました。なので、遊びも、バイトも、全部ターバンを巻くように。寝るとき以外、ワンチャン風呂に入っているときも(笑)ずっと巻いていました」

また、知り合いからの誘いでコンピレーションアルバムに楽曲を収録してもらうチャンスを得たと振り返り、
「レコーディングに声をかけられたものの、プロデューサーさんから『明日までに新しい作品を作って』と言われました。アルバムに入るならいちばんになりたい、本当にやりたいことを書こうと思い、寝ずに楽曲を制作しました。結果、楽曲を収録していただきました。欲に目を向けすぎると、根本の好きという原動力や向き合うことを忘れてしまいがちです。音楽を好きになった感動、衝動を超えるために、20年、30年とマイクを握っていると思います。好きという感情は絶対に忘れないでください!」


――「湘南乃風」として、転機だったと感じることは?
「もともとはソロで活動していたんです。4人でコンピレーションアルバムを作ろうと思っていたら、プロデューサーに『1曲くらい4人でやってみないか』って言われて。初めて膝をつきあわせて、全員で全員のパートを考えて。スタジオで録音したとき、全員が4人とも『いけるかも、俺たち』と思いました。グループ名は初めて作ったテープの名前から命名しました。最初は『湘南の風』でしたが、頼むから『の』だけは漢字にさせてくれと頼み、『湘南乃風』になりました」

【2. 「ジャンルを守る」仕事。知られざる『純恋歌』での葛藤】
「レゲエを広めたい」という理想に対し、楽曲が本来のレゲエとは異なるベクトルに向かっていると感じていた過去に言及し「『純恋歌』では、違うベクトルにバイブスも向いていると感じ、スタジオを出て一人で悩みました。レゲエというジャンルを守るのか?どう表現するのか?自分の中では葛藤がありました。ただ、『純恋歌』が自分たちの名前が広まるキッカケであったのも事実で、いまでも大切だしとても感謝しています。あの曲があるから、こうして皆さんの前に立たせていただいていると思います」


――2006年にソロ活動を始められています。
「一人でもレゲエをやっていくという反骨心が、エネルギーになったのかもしれません。『レゲエであること』を守りたいので、毎年1回はジャマイカに足を運び、本国と自分の音楽性にタイムラグがないようにしています」

――そして2019年に、初カバーアルバム『Musical Ambassador』をリリースされました。
「レゲエの“音楽大使”的な立ち位置になれたらいいという願いを込めています。レゲエを一人でも多くの人に伝えたいです。日本には、たくさんの名曲があるので、名曲の力を借りて、レゲエをアレンジしていく。『なんかいいじゃん』という順番でいいからレゲエに耳を貸してもらえる瞬間が増えたらいいなと。ジャマイカには、カバーして自分の歌にする文化があります」

―― 音楽を続けるのに必要なことは?
「好きという思い、情熱一択ではないですか? 技術はもちろんですが、才能やセンスを凌駕するのは想いです。好きという気持ちを公言しないとやり続けていけないと思います。好きという気持ちがあっても、挫けるときもあるかもしれません。それでも、大切なのは好きという情熱です。自分自身も、音楽をやり続けるうえで、離れたくなるときもありました。制作というルーティンから離れることで、純粋な楽しい気持ちを思い出すことができました。
好きこそが、止まりそうな足を、一歩前に出してくれるんじゃないかなと思います」

【3. バンタンミュージックアカデミー POWERED BY ユニバーサル ミュージックで学ぶ意義とメッセージ】
「ユニバーサル ミュージックと連携するカリキュラムによって、普通に夢を追う中ではおとずれないようなチャンスがあります。それを、当たり前だと思わないでほしい。授業の一環や、あるいはイベントでその人たちの空気や所作を見られるのは提携しているいちばんの強みだと思います。少しの所作を真似することもできます。また、アーティスト性や内側が垣間見えます。同じ空間にいないと味わえないこと、感じられないことがある。それこそが近道だと思います。また、質問できる機会があるなら疑問を絶対に聞いたほうがいいです!言葉にした質問は頭に残ります。頭の中にあるだけではいずれ消えてしまいます」


【4. 受講生からの質疑応答】
――軽音部に所属していて、ギターボーカルです。ライブ本番中に心掛けていることは?
「まず大前提として、喋る感覚で歌っています。また、お客さんの顔、雰囲気を見て、あの人はノリ切れてないから話しかけてみようかなとか、現場を見ながら歌っています。頑張ってください!楽しんだらいいと思います!」

――発声のルーティンはありますか?
「ごめんなさい、なんにもしてなくて。クラブから活動が始まりました。いまも毎週末どこかのクラブで歌って踊っています。歌うことを日課にしたらいいんじゃないかな。まずは声を大きく、出し続けることから。ぜひ頑張ってください!」

――恋バナを知りたいです。
「俺の!?『純恋歌』の歌詞はご存じですか。そこに『おいしいパスタ作ったお前』って歌詞があるんですが、どんな種類だと思いますか。おいしいパスタってなんだろうと考えていて、20年後に聞いたら、たらこパスタでした。色んな切り口で歌詞は作れると思います。斬新な質問、ありがとう!」

――HAN-KUNさんは、楽器を弾かれますか。
「楽器は弾けないんですけど……。ジャマイカで、デジタルトラックを作るプロデューサーに会いに行く機会がありました。数多くのヒットを手掛けるプロデューサーで、ワクワクして行ったら、普通の部屋で。彼の家がスタジオでした。目の前で、『キーボードでどんな風に作るんだ?』と注意深く見ていると、なんと人差し指一本だけで作り始めました。最初は音を探しているのかな?と思ったらずっと人差し指だけで制作していて『えっ!』って(笑)でも、できあがりはメチャクチャ格好良くて!その経験から自分でもトラックメイクするようになりました。楽器を始めるのに遅いとかまったくない。皆さん才能があると思うので、頑張ってください!」と一人ひとりの受講生に真摯に向き合い、熱いメッセージを贈ってくださいました。


【5. 音楽業界を担う受講生へ、スペシャルライブをプレゼント】
トークセッションの後は、HAN-KUNさんによるスペシャルライブ!

「Riddim(リディム)」と呼ばれるバックトラック(ビート・伴奏)を実演。
同じ「リディム(トラック)」に、さまざまなアーティストが異なる歌詞やメロディーをのせて歌うレゲエのアイコニックな技法です。

また、「純恋歌」「DE-KI-RU」「#IROIRO」やボブ・マーリーのカバーを含むライブパフォーマンスが披露されました。
受講生全員で歌詞を口ずさんだり、左右に体を揺らしたり、しゃがんでジャンプしたりと自由なスタイルで、一人ひとりが音楽に身を委ねます。

「普通に生きてれば辛いことの方が多いと思う。それはもう、みんな平等に与えられていると思う。だからこそ、今日みたいなかけがえない時間が楽しいわけで、だからこそこういう機会、こういう時間を大切にできる。そんな前向きな心を持てるように、どんなことがあっても頑張ってほしい!」と熱くメッセージ。

最後に、「世代を超えてつながる機会をいただけて嬉しいです。これからの世の中をリードしていくのは皆さんだと思います。大切な一歩を踏み出す自分に誇りを持ってください!

バンタンミュージックアカデミー POWERED BY ユニバーサル ミュージックの講師は、音楽業界の第一線で活躍する100%プロフェッショナルです。
業界をリードするプロが、自らが培ってきた独自の技術やマインドを丁寧かつ熱心に教えます。

受講生にとって音楽・エンタメが「好き」から「将来」に変わった1日となりました。



【PROFILE】
HAN-KUN(湘南乃風)
2003年、湘南乃風としてメジャーデビュー。「純恋歌」収録アルバムが60万枚超の大ヒットを記録、累計セールスは250万枚以上におよぶ。現在も全国のライブ・フェスで観客を魅了し、ソロアーティストとして唯一無二の歌声でシーンを牽引している。

シェアする